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3月3日はひな祭り!別名「桃の節句」と呼ばれる由来は?

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生活

33日といえば、女の子の成長をお祝いする「ひな祭り」です。そんなひな祭りは、別名「桃の節句」とも呼ばれることがあります。では、なぜひな祭りが桃の節句と呼ばれるのでしょうか。それは、旧暦の33日ごろは桃の花が咲くことから「桃の節句」と呼ばれるようになったのです。そこで、ひな祭り、別名「桃の節句」について由来や起源、桃の節句ならではの食べ物を知ることで、より理解を深めることができるでしょう。

3月3日はひな祭り!別名で「桃の節句」と呼ばれる由来

ひな祭りは、ひな人形やごちそうを用意し、ご家族で女の子の健やかな成長を願う年中行事です。では、なぜひな祭りは別名「桃の節句」と呼ばれるのでしょうか。桃の節句の起源について知ることで、その理由が理解できます。

「桃の節句」の起源

ひな祭りの別名「桃の節句」は、古代中国の「上巳節(じょうしせつ)」が起源であるといわれています。3月上旬にあたる上巳節は、季節の変わり目で邪気が入りやすいとされていました。そのため人々は水辺でみそぎをし、身を清めていたそうです。

この上巳節が日本に伝わると、邪気を人形(ひとがた)に移して川に流すようになります。この人形がひな人形の原型と言われています。

そして、旧暦の33日ごろは桃の花が咲くことから「桃の節句」と呼ばれるようになりました。桃の節句という呼び名が浸透したのは江戸時代のごろと考えられています。

「桃の節句」は五節句のひとつ

節句とは、季節の節目のことで、現在はお祝いの行事として根付いていますが、古くは邪気をはらうための年中行事とされてきました。

代表的な節句は全部で5つあり、これを「五節句」といいます。

五節句と呼ばれるものの日付と節句は以下の通りです。

  • 17日:人日(じんじつ)の節句
    別名、七草の節句

  • 33日:上巳(じょうし)の節句
    別名、桃の節句

  • 55日:端午(たんご)の節句
    別名、菖蒲(しょうぶ)の節句

  • 77日:七夕(しちせき)の節句
    別名、笹(ささ)の節句

  • 99日:重陽(ちょうよう)の節句
    別名、菊の節句

ひな祭りと呼ばれる理由

上巳節や桃の節句という呼び名で親しまれていた行事が、なぜ「ひな祭り」という名前に変化したのでしょうか。ひな祭りと呼ばれるようになった理由は、上巳節が中国から日本に伝わった平安時代の遊びが関係しています。

さまざまな物語に「ひいな遊び」が登場し、雛人形が現在の形に近づきつつあったと考えられます。当時、雛人形は紙で作られた人形などが主流であり、材料となる紙は高級品であったため、一般家庭で雛人形を手に入れることはかなり難しかったはずです。このことから、「ひいな遊び」はあくまでも宮中の貴族を中心とした遊びであったのですね。

『源氏物語』の作中に紫の君がひいな遊びをしている場面があります。その様子を見た女中が「まだひいな遊びをしているのですか?」と発言しています。当時は10歳以上になると「大人」として扱われるようになり、「ひいな遊び」は成人女性が遊ぶものではなかったことが伺えます。現代でいう「おままごと」のようなイメージだったのかもしれません。

貴族の子供たちの間では、紙の人形を使った「雛遊び(ひいな遊び)」という遊びが盛んに行われ、紙の人形に邪気を移し、川に流していたことから、「ひな祭り」という呼び名が浸透したと考えられています。

ひな祭りにひな人形を飾る理由

水辺に流すことで厄をはらっていたひな人形も、時代の変化とともに豪華けいらんなものへと変化していきました。人形作りの技術が発展し、高級化したことで、ひな人形は「流すもの」から「飾るもの」に変わっていきます。

現代のひな祭りは、子供の健康と幸せを願い、ひな人形を飾るのが主流です。一方、紙の人形を流す行事は「流しびな」と呼ばれ、中にはその風習が残っている地域もあります。

桃の花を飾る理由

ひな祭りに桃の花を飾る理由はいくつかあります。ひとつは、旧暦の33日は桃の花が咲く時期であることです。その他、桃には魔除けや邪気払いの力があると伝えられてきたこと、桃の木は長寿の象徴であることなども挙げられます。ひな祭りには、不思議な力を持つ桃の花を飾って、無病息災を願ったのでしょう。

桃が魔除けとして使われるようになった起源は、古代中国の伝説に遡ります。 伝説によると、桃の木の下に住む妖怪は、桃の花が咲くと姿を消すことから、桃には悪を退ける力があるとされ、その思想が日本にも伝わりました。 また、桃の花の華やかなピンク色は、魔物を引きつけて退治する魔除けの象徴とされてきました。

古事記では「桃」は神様なんですよ。意富加牟豆美命(オオカムヅミノミコト)というそうです。伊弉諾尊が黄泉国から八雷神に追われた時、桃の実を八雷神に投げて難を逃れたので、その功により桃に意富加牟豆美命と贈り名されました。

「桃の節句」の食べ物

ひな祭りには、女の子の健やかな成長を願いさまざまな料理をご家族で囲むのが習わしとなっています。出される料理には意味を持つものがたくさんあります。ここでは、桃の節句の代表的な食べ物を5つ紹介します。それぞれに込められた思いや意味を知って、年に一度のひな祭りをお祝いしましょう。

ひし餅

カラフルで華やかなひし餅は、3色それぞれに意味があります。

  • 桃色(桃の花をイメージ):魔除け

  • 白色(雪をイメージ):清浄、子孫繁栄、長寿

  • 緑色(草や新緑をイメージ):健康、厄除け

ひし餅は、上から桃色・白色・緑色と重ねることが一般的です。順番に重ねることで、雪の下に新芽が芽吹き、桃の花が咲いている情景を表しているともいわれています。基本は3色ですが、黄色やオレンジを加えて5段や7段にするなど、地域によってさまざまです。

ちらし寿司

ひな祭りの食事といえば、ちらし寿司もその一つです。豪華な食材がちりばめられたちらし寿司は、彩りも良くメイン料理にもぴったりです。ちらし寿司を食べるようになった理由ははっきりと分かっていませんが、縁起のよい食べ物が多く使われていることから、ひな祭りの定番料理になったといわれています。

長寿を願うエビや先の見通しがよいレンコン、金銀の財宝を表す錦糸卵など、成長を祝うひな祭りにはまさにふさわしい料理といえるでしょう。

ひなあられ

甘くてサクサクとした食感のひなあられの起源は、ひな人形に外の美しい景色を見せる「ひなの国見せ」と呼ばれる風習が関係しています。この風習は、江戸時代から始まったとされています。天気のよい日にひな人形を持ち出し、海や山、野山の景色を見せてあげるという風習で、ひな人形とともに持っていったお菓子がひなあられでした。

ひなあられは3色か4色で作られています。 基本の3食の赤、緑、白は、「自然のエネルギーによって女の子が健康に育ちますように」という願いが込められています。 黄色が加わると四季を表し、「一年を通して過ごせますように」と意味が加わります。あられを甘くした関東風、しょうゆで味付けした関西風と、地域によって味が異なるのも特徴です。

白酒

もともとは、桃の花を浮かべた「桃花酒(とうかしゅ)」を飲み、「百歳(ももとせ)」を願う風習がありました。しかし、後に造られるようになった白酒が桃花酒よりも好まれたことで、白酒がひな祭りの定番になったといわれています。

童謡の「たのしいひなまつり」にて、「すこししろざけ(白酒) めされたか あかいおかおの うだいじん」という歌詞があるように、古来からひな祭りでは白酒が親しまれてきました。白酒を飲む理由には、中国の伝統が関係しています。

中国では桃が不老長寿を与えると考えられていたことから、日本でも桃の花をお酒に浮かべた「桃花酒」を楽しんでいました。江戸時代、酒店「豊島屋」が夢のお告げ通りに「白酒」を作り、「桃花酒」の代わりに販売したところ大ヒットしました。

このように、白酒は桃花酒になぞらえてつくられたものであり、健康を願ってひな祭りに飲まれていたとされています。ただ、白酒を飲む理由には諸説があり、大蛇を宿した女性が3月3日に白酒を飲んで大蛇を追い出した…という話もあり、これにより、身の穢れを洗い流すために白酒が飲まれるようになったともされています。どちらにしても、白酒を飲むことは邪気を払うための伝統であったと言えるでしょう。

白酒と勘違いされやすい甘酒ですが、実は全く別の 飲み物です。白酒と甘酒は見た目こそ白くどろっとしている点が似ていますが、本質は別物です。実際に子供が飲むのは甘酒ですが…。

ハマグリのお吸い物

ちらし寿司と相性の良いハマグリのお吸い物には良縁の意味が込められています。ハマグリは、同じ貝殻同士がぴったりと重なる二枚貝です。そのため、生涯ひとりの人と添い遂げられるようにといった夫婦円満の象徴として、ひな祭りのお祝いでよく食べられています。

蛤のお吸い物は「潮汁(うしおじる)」と呼ばれ、女性の「初潮」「潮」繋がりで女性の健康的な成長を願う意味が込められているそうです。

3月3日ひな祭り|別名「桃の節句」の過ごし方

桃の節句にはご家族でごちそうを食べるのが一般的ですが、それだけではありません。ひな人形を飾ったり、パーティーを楽しんだりと、過ごし方はご家庭さまざまです。

ひな人形を飾ってお祝いをする

ひな祭りといえば、ひな人形を飾ってお祝いするご家庭も多いのではないでしょうか。ひな人形の飾りつけは、日本の伝統文化に触れる貴重な体験です。親子でコミュニケーションを取りながら、お子さまと一緒に飾りつけを楽しみましょう。

飾りつけを始める時期は、24日の立春から2月中旬ごろまでの間で、大安など縁起のよい日が好まれています。しまうタイミングは、36日の啓蟄(けいちつ)ごろから中旬までの湿気が少ない日を選びましょう。

ホームパーティーを楽しむ

ひな祭りは、ご家族や親戚が集まって食事をするケースが多いですが、ママ友やお子さまの友達を呼んでホームパーティーを開くのもおすすめです。最近は核家族化が進んでいることなどから、ひな祭りのお祝いの形式も多様化してきました。

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